2014年4月5日土曜日

26年度 1学期 始業式式辞

 1学期の始業式に当たり,一言あいさつをします
平成26年度,新しい学期が,スタートしました。昨日は本校の入学式が行われ,新しく中学生を119名,高校生を207名迎えました。3月には卒業生を送り出し少しさみしい気持ちになりましたが,再び活気が出てきてきました。これで本校は,中学校課程413名,高等学校課程628名,中高あわせて1041名で新学期をスタートすることになります。在校生も1年生は2年生に,2年生は3年生に進級をしました。今,全員が新学期を迎えるに当たり,この1年の新たな目標と決意を持ってこの場に立っていることと思います。今の気持ちを忘れることなく,これからの日々を過ごしてほしいと思います。


 さて,皆さんは将来必ず社会に出る時が来ます。私は皆さんに将来「社会で活躍できる人間になって欲しい」と思っています。私が考えている「社会で活躍できる人間」についてこれからの皆さんの学校生活と関連させて,6つのことをお話したいと思います。

①高い学力⇒初めての仕事を理解し一人前になるまでには相当の研修が必要です。そのためには高い学力や自ら学ぶ姿勢が大切です。専門性の高さや社会人としての常識も大切です。学校では,日々の授業を大切にすることや家庭での学習の時間確保と内容の充実,基礎基本の定着,自主的な学習に対する姿勢が高い学力につながっていきます。自ら課題を見つけることや想像力も大切です。

②倫理観やマナー⇒いいことと悪いことの判断がきちんとできること,それを行動に移せることが必要です。挨拶や言葉遣い,入退室の礼儀等も平素から意識をして欲しいと思います。本校の校訓である「人に 愛される人 信頼される人 尊敬される人になろう」を常に意識した行動をして欲しいと思います。また,一歩進んで「人を 愛せる人 信頼できる人 尊敬できる人」にもなってほしいと思います。

③コミュニケーション力⇒社会に出るとチームで仕事をする場面がほとんどです。自分の意見をきちんと相手に伝えること,相手の意見や気持ちをきちんと受け止めることが大切です。話し方や説得力,表情等も大切です。学校では授業や部活動,学校行事等に前向きに参加をすることでこの力は向上すると思います。クラスの友達や部活の先輩後輩と仲よくできることが,第一歩であると思います。 

④主体性,責任感,向上心・探求心などは,当然のことです。常にこのことを心がけてくだい。

⑤段取り力⇒仕事には必ず期限があります。仕事を完成させるまでにどのくらい時間がかかるかを考え,期限までにどのような優先順位で仕事を進めるか,ということです。学校でも,例えば文化祭まであと何日,いつまでに何をどの程度するか,を考えながら準備をして準備をしたことがあると思います。また,定期テストなどで,試験まであと何日,試験の時間割がこうだから何点を目指すにはいつまでにこの科目を完成させておこう,など考えたことがあると思います。私は将来,この段取り力がとても大切であると考えています。

⑥グローバルな感覚⇒最近よく耳にしますが,外国に行ったり外国語を話したりするだけがグローバルではありません。広い視野をもって色々な立場で物事を考えることができ自分自身の意見をしっかりもつことや他の人のことを理解すること,自分自身や地域などに誇りを持つことがグローバルな感覚の基盤になると思います。
他にも,様々な力が必要です。皆さんも社会で活躍できるにはどのような力が必要か,考えてみてください。


 近畿大学の創始者である世耕弘一先生は,学校とは社会に出るための準備をするところである,いわば道場のようなものである,と言われています。学校も一つの社会です。今お話ししたことは,いきなりすべてができるようになるわけではありません。まずは,日々の生活の中で先生方や保護者の方々の言葉に耳を傾け,目の前の与えられたことに全力を尽くす,ということを心がけてください。

 4月は出会いの季節です。新しい先生,友達,先輩や後輩,新しい教科,新しい環境など様々な出会いがあります。様々な新しい出会いを大切にして今日からの新学期をスタートしてください。この1年「ワンランク上をめざして」を合言葉に,一人一人が今持っている目標の実現に向けて,さらには,将来の夢の実現に向けて,一日一日を大切にして,充実した納得できる日々を過ごしてくれることを期待しています。